11月11日は「介護の日」
厚生労働省は、高齢者や障害者等に対する介護に関し、国民への啓発を重点的に実施するため、平成20年7月27日の「福祉人材フォーラム」において「介護の日」の制定を発表しました。

「介護の日」は、介護についての理解と認識を深め、介護サービス利用者及びその家族、介護従事者等を支援するとともに、これらの人たちを取り巻く地域社会における支え合いや交流を促進することを目的としています。
また、11月11日は介護の日のキャッチコピーである「いい日、いい日、毎日、あったか介護ありがとう」の「いい日(11月)、いい日(11日)」に合わせた、覚えやすく親しみやすい語呂合わせとなっています。
高齢化社会と介護
厚生労働省が公表している「介護保険事業状況報告」によると、令和5年度に要介護・要支援の認定を受けた人は708万人であり、前年度と比較して14万人、さらに10年前(平成25年度)と比較すると124万人増加しており、年々増加の一途を辿っています。
また、内閣府が発表した「令和5年版高齢社会白書」では、現在、日本の総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は29.1%であり、実にそのうちの19.5%が要介護・要支援認定を受けたことになります。
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※令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)より抜粋
令和52年には、約2.6人に1人が65歳以上、約4人に1人が75歳以上になると推測されています。
その一方で、日本の人口は平成20年をピークにその後は減少を続けており、高齢者の増加や介護ニーズの高まりに対し、介護要員の不足・高齢者の孤立・介護難民・老老介護・認認介護といった問題が懸念されています。

「介護2025年問題」と「健康寿命」
戦後の第一次ベビーブームに生まれた団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年。
後期高齢者人口の増加に伴い、医療機関の受診者数の増加や入院期間の長期化、介護施設や在宅医療サービスの利用者増加が見込まれる一方、現役世代の労働者数は減少しており、社会保障費の増加や介護人材の慢性的な不足などの問題が深刻化しています。

この「介護2025年問題」に対し、個人から取り組む対策として、一人ひとりの「健康寿命」をできる限り伸ばすことが挙げられます。
健康寿命とは、「心身ともに自立し、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を指しており、厚生労働省は、健康寿命を延ばすために「栄養」「運動」「社会参加」「口腔ケア」の4つの分野に注目することを推奨しています。
高齢期は低栄養による「やせ」が問題となりやすいため、1日3食の規則正しい食生活が重要となります。
筋肉をつくるもととなる「タンパク質」を中心に、肉、魚、野菜、大豆製品、乳製品など様々な種類の食品をバランスよく食べましょう。
高齢期でも、筋肉・筋力は鍛えることで維持・向上します。また、生活習慣病の予防やストレス発散、血流循環の改善により食欲亢進が期待されるなどの効果もあります。
さらに、座っている時間が長い人ほど、心肺機能の低下や、認知症のリスクが高まると言われています。
日常生活の中でも、こまめに動くよう工夫してみましょう。
外出の機会を積極的に増やすことにより、身体活動量が増えるだけでなく、人や社会とのつながりが生まれることで閉じこもりやうつになるリスクを減らす効果が期待できます。
「社会参加」=ボランティア活動・社会奉仕活動などの活動だけと考えがちですが、買い物や医療機関への通院、近所への散歩なども人との接触の機会が生まれる「社会参加」です。重要なのは、ご自身の興味や体力に合わせて、無理なく社会と関わる機会を持つことです。
口腔機能が低下すると、誤嚥性肺炎や口腔内の細菌による感染症を引き起こしたり、生活習慣病の悪化や認知機能の低下を招きます。
また、噛む力が衰えることにより、硬いものや繊維質な食品を避けがちになり、食事が偏りから低栄養→サルコペニア(筋肉減少症)へと進む「オーラルフレイル」につながる恐れがあります。
毎日の歯磨きなどのセルフケアに加え、定期的に歯科健診や歯科医院での専門的なケアを受けましょう。