生活習慣病予防と健康寿命の伸長を目指した活動
生活習慣病は長い時間をかけて進み、病気として自覚しにくいという問題があります。
それを防ぐには、日頃の体調、身体の些細な変化など、つねに自分自身の健康に目を向ける必要があります。そして、中高年になってからではなく、若い頃から、適正な生活習慣を獲得し、維持することが大切です。
日本生活習慣病予防協会では、生活習慣病予防に対する意識の向上と、それによる健康寿命の伸長を目指すために、毎年2月を「全国生活習慣病予防月間」と定め、平成23年より広く啓発活動を行っています。
“一無、二少、三多” で生活習慣病予防
日本生活習慣病予防協会では、健康習慣スローガンとして「一無、二少、三多」を掲げ、その普及、実行に努めています。
「一無(禁煙・無煙)」
たばこの煙には7,000種類の化学物質、250種類の有害成分が含まれており、その内の70種類以上には発がん性が確認されています。
代表的な有害成分としては、ニコチン・活性酸素・一酸化炭素・タールなどがあり、喫煙や受動喫煙によって、生活習慣病や関連疾患の発症または症状の悪化をきたす可能性があります。
自分と周りの人々の健康を守るため、喫煙している人は、できるだけ早く「禁煙」に取り組みましょう。
「二少(少食・少酒)」
暴飲暴食を控えることは、身体機能を健康な状態に維持していく上でとても重要です。
「食事療法」という言葉があることからも糖尿病、脂質異常症、高血圧などの予防・治療の基本は常に食生活にあります。
さらに、過度の飲酒は健康寿命にも影響を及ぼします。
脳血管障害・骨折・認知症、いずれの疾患も寝たきりの主要な疾患であり、かつ過度の飲酒がこれら疾患の強力なリスク因子でもあります。適量飲酒を守り、自分の年齢、体力に応じた飲み方が大切です。
「三多(多休・多動・多接)」
日常生活の中で身体活動量を増やしましょう。座りっぱなしは避け、身体活動をできるだけ多くして、しっかり毎日の生活の中で維持しましょう。
快適な睡眠時間は標準的には6~8時間といわれますが、「快適」には個人差があります。あなたの活動量に応じた適正な睡眠時間をとるように心がけましょう。
さらに、多くの人、事、物に接して、創造性豊かな生活を実践することも大切です。
健康と社会性は密接にかかわっています。社会や人とのつながりが途絶えてしまうと身体的・精神的な健康障害が起こりやすことが科学的に検証されています。